東京バス案内(ガイド)

メーカー:セガ ハード:アーケード ジャンル:バスシミュレーション


のっけからいわせてもらいます。
このゲームには本気で腹が立ちました!!
いやもう、ゲームコンセプトはわかりづらいし、いらん制約が多すぎだし、
とにかくプレイヤーを楽しませることなくひたすら苦しめるだけの最悪の作品です!
ゲームって何のためにあるんだ?やって楽しむ為じゃないのか?
じゃあこれは何のためのゲームなの?
全く楽しめる要素がありません!
このゲームに対する怒りはプレイしてからかなりたった現在でもおさまりません。

ゲーム概要としてはバス版「電車でGO!」といった感じでしょうか。
交通規則を守りながらバス停に向かってバスを走らせ、終点を目指すといったものです。
この交通規則を守りながらというのがくせ者で、
アクセル踏みっぱなしだと速度制限をオーバーしてしまうし、
信号では止まらなければいけない。
なお、このゲームには体力ゲージみたいなものが用意されており、
壁や他車に接触したり違反をすると下がり0になるとゲームオーバーだが
時間によっても下がり、信号待ちの間でも容赦なく減らされる
ここら辺のインターフェースにはもう一工夫あれば良かったと思う。
例えば、アクセル全開しても制限速度以上は出ないモードを付けるとか、
時間でゲージが減るにしても信号待ちの間は減らないようにしたりとか。
あと、視点の関係で接触事故を起こしやすく、さらにカーブ時に
進入禁止区域に入ってしまいペナルティを負うことが多い。
こういうところを改善すれば結構いい作品になると思うのだが…
「電GO!」なんかもペナルティ周りでは理不尽なところがあるなぁ。
速度を下げるためにブレーキしたら急ブレーキでペナルティ…
いや、俺がこの手のシミュレート系ゲームをやる素質がないというだけかもしれんが…
この「東京バス案内」の場合、そういった納得を通り越した怒りがあるわけで…
どうしても納得がいかない、許せないんですよ。これだけは。
普通の車ゲーとインターフェースが似通っているから余計怒りがわくのかもしれません。
ちなみにDC版もあるようですが、これについてはやってないのでよくわからないし、
アーケード版がこの通りなのでやりたいとも思いませんが。

もしあなたが運悪くこのゲームに手を出し、気分を悪くしたときは
すぐに「クレイジータクシー」か「スリルドライブ」をやって下さい。
「東京バス案内」は大きい筐体なので、これが置いてあるぐらいなら多分どちらかはあるはずです。
無ければレース系の普通のカーゲームでもいいかもデス。峠系の奴がお勧め。
そして車ゲーの存在意義とは何か考えてみて下さい。

最後に。
ゲームは楽しむためにあるものだと俺は考えています。
それは現実の辛さを忘れさせてくれることも少なくありません。
そういった面でゲームと現実感のバランス関係というものは面白いもので、
リアリティがある方がゲームが面白くなり、精神の安らぎになることも多いです。
ただ、あまりリアリティにこだわりすぎるとそれは苦痛しか生み出しません。
ゲームをやるときにまで現実の辛い面ばかり押しつけられて気分が良くなりますか?
快楽は、安らぎは得られますか?そこに夢はあるのでしょうか?
あえてリアリティを放棄し破天荒な内容で人気を博した「クレイジータクシー」と
リアルに作りすぎて駄作となった「東京バス案内」。
この2つはそういった面で対極にある作品であり、
この2作品の差はゲームの本質とは何かという問いに対する答えであると俺は考えます。

P.S.
タイムと体力の2重制約に対する不満は「タイムクライシス」や「ザ・警察官」にもあるわけで…
これについての問題は別項で扱いますね。


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